1. 結成背景とメンバー
シック・オブ・イット・オール(Sick of It All)は、1986年にニューヨークで結成されたハードコア・パンクバンドです。結成当初のメンバーは、ルー・コーラー(ボーカル)、ピート・コーラー(ギター)、リッチ・キャプチャー(ベース)、そしてアリス・カッツィロス(ドラムス)でした。特にコーラー兄弟は、バンドの中核として長年にわたり活動を続けています。彼らの音楽はニューヨーク・ハードコアのシーンに多大な影響を与え、そのエネルギッシュで攻撃的なスタイルで多くのファンを魅了しました。
2. 音楽スタイルと特徴
シック・オブ・イット・オールは、ハードコア・パンクの中でも特に力強く、激しいサウンドが特徴です。彼らの楽曲は速いテンポと攻撃的なリズム、そして社会的・政治的なメッセージを含む歌詞が特徴です。また、ライブパフォーマンスにおいてもそのエネルギッシュなステージングで知られています。彼らの音楽は、モッシュやステージダイビングなどのライブ文化を形成する一端を担っています。
3. 代表作とディスコグラフィー
シック・オブ・イット・オールの代表作には、1994年にリリースされた『Scratch the Surface』や、1997年の『Built to Last』が挙げられます。これらのアルバムは、バンドの名を世界に広め、彼らのスタイルを確立しました。ディスコグラフィーには、他にも『Blood, Sweat and No Tears』(1989年)、『Just Look Around』(1992年)、『Death to Tyrants』(2006年)、『Wake the Sleeping Dragon!』(2018年)など、多くのアルバムが含まれています。
4. 他のバンドやシーンへの影響
シック・オブ・イット・オールは、ハードコア・パンクのシーンにおいて非常に影響力のあるバンドです。彼らの音楽は、ニューヨーク・ハードコアのシンボルとも言える存在であり、多くのバンドが彼らのスタイルに影響を受けています。また、彼らのパフォーマンススタイルは、後に続く多くのパンクバンドに受け継がれていきました。
5. 解散または再結成の有無
シック・オブ・イット・オールは、結成以来一度も解散することなく活動を続けている珍しいバンドです。彼らは長いキャリアを通じてメンバーの変更を経ながらも、創設メンバーであるコーラー兄弟を中心に一貫した活動を維持しています。
6. 現在の評価と伝説
現在でもシック・オブ・イット・オールは、ハードコア・パンクのレジェンドとして高く評価されています。彼らの音楽とパフォーマンスは、ジャンルを超えて多くのミュージシャンやファンに影響を与え続けています。また、彼らのライブは今でも非常に人気があり、世界中のフェスティバルやツアーでその姿を見ることができます。
7. まとめ
シック・オブ・イット・オールは、ニューヨーク・ハードコアの象徴として35年以上にわたり活動を続けている伝説的なバンドです。彼らのエネルギッシュで攻撃的な音楽は、今なお多くの人々に影響を与え続けています。解散することなく、常に進化し続ける彼らの姿勢は、多くのファンにとっての希望であり、彼らの音楽は永遠に語り継がれることでしょう。